麻疹(はしか)その2
麻疹が猛威を振るっています。インフルエンザなどの飛沫感染(咳やくしゃみのしぶきを直接吸い込んで感染するタイプ)に比べて、麻疹は空気感染(咳やくしゃみによるしぶきが空気中を長時間漂って、しかも移動するために広範囲の人が暴露されるタイプ)のため、感染力が強いのだと言われています。
1回だけ麻疹のワクチンを接種していても、その効果は10年、20年経つと弱くなるとも言われています。流行中の麻疹がこれからどの位の拡がりを持つかは分かりませんが、暴露される前に自分にどの位の免疫力があるのか、すなわち麻疹の患者さんと接触したときに自分がうつってしまう可能性がどの程度あるのかは、事前に血液検査で調べておくことが出来ます。(これは病気ではないので自費診療となってしまいます。)
血液検査で麻疹の抗体価を調べて、結果が出るまでには1週間程度かかります。麻疹の患者さんと接触をした場合、3日以内にワクチン接種をすれば麻疹の発症予防効果が期待できますが、検査をして結果を待っているとと間に合わないのです。
免疫は目に見えないため、自分に免疫がついているのかどうか不安になります。心配な方はかかりつけ医に相談され、麻疹の抗体検査をするのもひとつの防衛手段だと考えます。
いずれにしても、早く麻疹の流行が終焉を迎えてくれることを祈るばかりです。