粉瘤(ふんりゅう):アテロームについて

久し振りの更新です。読んで下さっている患者さまから「最近全然更新してないね」 とのご指摘があり、これはいけない、と更新しました。

さて、最近、クリニックで気になることは何かなあ、と考えたとき、そういえば、最近、「粉瘤」が腫れて治療にみえる方が多いなあ、と感じました。いつも感じるのですが、どうやら「粉瘤」には流行「はやり」があるようで、ひとり切開すると、立て続けに何人か患者さまが続くことがあります。現在も切開後の治療をされている方が、5人いらっしゃいます。教科書的には「好発時期」は特に記載されていません。

前後しますが、「粉瘤」とはいわゆる「おでき」の親分みたいなもので、真皮の嚢腫(のうしゅ:袋状の腫瘍)です。   わかりやすくいうと、普通、いわゆる「あか」になって落ちる皮膚の表面の角質が、皮膚の内側に出来た袋の中に溜まって膨れ上がる、いわゆる「おでき」の一つです。これがあっても特に問題無いのですが、毛穴から細菌が袋の中に侵入して、袋の中や周辺で感染を起こすと、もともとあった袋より数段大きく腫れ上がり、痛み!が出現するため、切開して、中に溜まったもともとの内容物と感染によって出来た膿を出してあげなければならなくなるのです。切開する前に自壊(じかい:自然に袋が破けてしまうこと)して、膿が出た状態で受診されるかたもいます。

このもともとあった「粉瘤」が細菌によって感染を起こして「腫れあがって」受診される方が、この一か月位に立て続けに多いのです。とびひ(伝染性膿か疹)も流行(はやり)がありますが、その流行とはまた、意味合いが少し違うような気がします。

しかし、この腫れ上がった時の切開は、根治ではないため、感染による炎症が落ち着いてから、嚢腫ごと摘出する根治術が必要になることが一般的です。

アテロームっぽい「おできの赤ちゃん」が体のどこかにある場合は、その部分が感染を起こさないように日常生活で注意をしなければなりません。自分では見えにくい背中やお尻に出来ることが多いですから、ご家族に見てもらって、怪しいな、と思ったら、早めにご相談下さい。腫れ上がると、痛い思いをするし、切開した後、1~2週間位は入浴出来ない場合もありますので、やはりこの時期、腫らさないようにすることが大切でしょう。 では、また。


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